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細胞膜を作る脂肪について |
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脂肪は細胞膜の構成成分として重要な役割を果たしています。
| 表1 生体膜の種類によるタンパク/脂質比 |
| タンバク : 脂質 |
| 神経髄鞘 |
0.2 : 1 |
| 肝細胞膜 |
0.8 : 1 |
| 赤血球膜 |
1 : 1 |
| ミトコンドリア外膜 |
1 : 1 |
| 小胞体 |
2 : 1 |
| ミトコンドリア内膜 |
3 : 1 |
表1 は、赤血球をはじめ、各種の細胞膜における,タンパク質と脂質の構成比を重量比で表したものです。赤血球やミトコンドリア外膜では、タンパク質と脂質の比率は1:1程度ですが、ミトコンドリア内膜のような多様な機能を持つ膜では,タンパク質の比率が高くなっています。
細胞膜を構成する脂質には多くの種類があり、構造脂質と機能脂質とに大別されています。構造脂質は膜構造そのものに関わる脂質であり、コレステロール、フォスファチジルコリン、スフィンゴミエリンなどが代表的な物質です。
一方、機能脂質は、代謝産物が細胞の情報交換、情報伝達に関わるものであり、フォスファチジルイノシトール、フォスフアチジン酸、カルジオリピンなどがあります。これには、プロスタプランジン関連物質を介する情報伝達や細胞機能も含まれています。
細胞膜構成脂質には,多種類の不飽和脂肪酸が含まれています。筋力トレーニングによる細胞数の増加、あるいは持久性トレーニングによるミトコンドリアの増加には、このような細胞膜構成脂質の供給が必要となります。
細胞膜の脂質は常に入れ替わっています。持久性トレーニングを行なっている人の血液中には、HDL(高密度リボタンパク質)の濃度が上昇している。このHDLは,血清ならびに膜系に存在するコレステロールエステルを入れ替える機能を果たしています。すなわち、HDLにはLCAT(Lecithin
Cholesterol acyltransferase:レシチン.コレステロールアシルトランスフェラーゼ)の活性があり、フォスフアジルコリンの2位にあるリノール酸(C18:2)でコレステロールをエステル化し、コレステロールエステルを形成し,肝臓に運んで処理する作用があります。
これらの膜系での、リン脂質における不飽和脂肪酸の比率や、コレステロールとフォスフアジルコリンの比などは、膜の流動性や膜の変形能力など細胞膜の機能に強く関係しています。運動や環境への適応に際しては、膜の脂質の変化が重要であると考えられます。
細胞膜のリン脂質成分であるフォスフアジルコリンには,アラキドン酸(C20:4)が豊富に含まれており、プロスタグランジンの前駆体物質として重要です。プロスタグランジンは,平滑筋や血小板をはじめ,様々な細胞において、生体調節機構に関与しています。
食事中のαリノレン酸、EPA、DHAなどn−3系列の脂肪酸と、リノール酸やアラキドン酸などのn−6系列の脂肪酸の比率が近年問題にされていますが、これらは、細胞膜を介する生体調節系に関与するものとして,その影響が議論されています。
以上が学会や栄養学の本などで記載されていることですが、一番重要なポイントとして研究されているのはフォスフアチジルセリンについてのことです。2000年シドニーオリンピックでも一部の選手により利用され効果が認められており、アテネオリンピック対策の栄養素として利用されました。 |
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