Sports Nutrition Q&A ご質問にお答えします
● 経済的に余裕のない選手です。どうしたらいいのですか?
 [質問] 私は下宿住まいの大学生で,節肉をもっとつける必要がありますが,ステーキを食べたり,アミノ酸を買ったりする経済的な余裕がありません. 私は何を食べたらいいでしょうか。

[回答] 担当 久保田秀樹

 困った質問です。私の会社は食品を販売して成り立っています。できれば購入していただきたいのですが。・・・・
下宿住まいで、スポーツも頑張りたいという選手の悩みなので経済的な利用方法を書いてみます。
 筋肉量を増す唯一の方法は,よく計画された系統だった強度の抵抗運動,つまりウエイトトレーニングです。
 ウエイトトレーニングをしない一般の人が、通常の食事でとる以上のタンパク質はいくら多く摂取しても筋量の増加率を高めることはありません。
 しかし、スポーツ選手の場合には十分なたんぱく質を摂取する必要があります。よく計画された運動を行っても、筋肉を修復する材料が足りないと、筋肉が痩せることが考えられます。 でもたんぱく質を食べればOKということではありません。
 必要以上に摂取されたタンパク質は,単にエネルギー源として使われたり,脂肪として蓄えられたり,体外に排泄されたりするだけになります。必要以上のタンパク質は食べれば食べた分だけ無駄になってしまいます。
 基本的にはスポーツ選手の場合には、体重1kgあたり2gのたんぱく質を摂取すればOKです。
 これを実行し、筋肉量を増すために多くの場合には肉や乳製品,卵を多く食べられていますが,これでは費用が高くついてしまいます。

 また,以下の二つの理由のために,あまりオススメできません。
@動物性のたんぱく質を多く摂取すると,のちのち変えることが困難で慢性的な冠動脈疾患などの心臓病のリスクを増すような,異常な食習慣を形成することにつながります。
Aタンバタ質の豊富な食物をとると,炭水化物食の豊富な食物をたくさん食べようとする食欲がわかなくなります。適切なエネルギー摂取とグリコーゲンの蓄えなしでは,可能性を最大限にのばすトレーニングを行うことができず,筋肉肥大も最小のものになってしまいます。

 最もよい方法は,高品質なホエイプロテインと同時に高炭水化物食をとることです。それによって毎回のトレーニング前にグリコーゲンの貯蔵は十分となります。トレーニングを質量ともに強化し,それに応じて,筋量が増えるようになってきます。
 次に大切なことは、トレーニングとトレーニングの間に適切にエネルギー源の補充をすることです。エネルギーが不足するとトレーニングを継続することはできなくなってしまいます。これは,疲労がとれない原因や高ケトン体血症(ケトーシス)の発生としばしば関係しています。炭水化物の摂取が十分でないと成果をあげることができません。
 ホエイプロテインと普通の高炭水化物食をとっていて必須アミノ酸がとれているかどうかについては心配することはありません。乳製品といっしょに穀物加工品,豆類や種実の形でデンプン質の炭水化物をとっていれば,炭水化物,ビタミン,無機質(ミネラル)とともに必須アミノ酸もすべて,十分必要量が満たされていると思います。特に、ホエイプロテインには筋肉のエネルギー源であるBCAA(分岐鎖アミノ酸)が多く含まれています。
 体重増加をできるだけ制限しながら筋肉量だけを増加させるのが理想であっても,実際問題としてそれはほとんど無理だと思います。体重増加をもたらす貯蔵脂肪のわずかな増加を容認していったん望ましい筋量に到達させ,そしてそれから脂肪と体重を減らしていく方がたぶんもっとも簡単な方法だと考えています。しかし、単なる食べ過ぎには注意が必要です。

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