Sports Nutrition カルシウムについて
体内におけるカルシウムの働き
 成人の体内には、約1kgのカルシウムがあります。その大半は骨や歯を作っていて、ほんの数gが筋肉・神経・血液といった軟組織に存在しています。しかも、この数gが各組織で行っている機能はかなり重要なものです。 骨は体を支える組織で、骨格を大きくすることは大変重要であり、骨にあるカルシウムが軟組織のカルシウムの貯蔵庫の役目を果たしているのでスポーツパフォーマンスを向上するために大切な組織になっています。

 骨のカルシウムは、リンなどと一緒にヒドロキシアバタイトという結晶になっています。体内カルシウムのほとんど、そしてリンの88%も貯蔵していることになります。このほか、骨はマグネシウムの50%、ナトリウムの35%も貯蔵しているのです。
 骨の成長は、長径の方向へは骨端に新生する軟骨が骨化することによって、横径の方向へは骨膜が骨化することによって行なわれますが、カルシウムのアバタイトを作る(骨形成)のは骨芽細胞です。そして、これとは別に破骨細胞というのがあって、骨を溶かして(骨吸収)、カルシウムを血液中に放出しています。
 成人の場合、1日におよそ600mgのカルシウムを摂取した場合には、糞便中へは約400mgが俳出され、残りの200mgが尿中に出ていることになります。(カルシウムの消化吸収率は排出量検査によって調べています。)
 小腸から吸収された分は筋肉や神経組織にも利用されますが、1日に200から300mgのカルシウムが骨形成と骨吸収で出入りしています。その調整には、甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモン、活性型ビタミンDが関係しています。
 甲状腺は喉にあり、おもにチロキシンというホルモン(基礎代謝を高める作用がある)を作っていますが、それとは別にカルシトニンというホルモンを作って分泌しています。
 副甲状腺は甲状腺の裏則の上下左右に付着している小さな内分泌腺で、PTH(パラソルモン)というホルモンを分泌しています。PTHが破骨細胞を刺激して骨のカルシウムを血液中に溶かし出しているのに対して、カルシトニンは溶け出るのを抑制する作用をしています。

 活性型ビタミンDは、肝臓でコレステロールから作られたプロビタミンDが、皮下脂肪組織、肝臓、腎臓で順次化学変化してできた一種のホルモンです。カルシウム代謝に対してPTHと協同して作用するほかに、腸管におけるカルシウム吸収を促進します。また、成長期にビタミンDが欠乏すると骨形成が妨げられることが知られています。
 そのほか、特に女性の場合には卵胞ホルモン;ストロゲン)が骨形成に関係していて、閉経期以降、卵胞ホルモンの分泌が減少すると骨カルシウムの吸収(血液中への溶出)が増加することになります。これは、エストロゲンに骨カルシウム吸収を抑制する作用があり、それによって女性のカルシウム出納のバランスが保たれていることによります。

 チーズでカルシウム補給
 チーズには、良質のタンバタ賃と豊富なカルシウムが含まれています。中でも注目したいのは、カルシウム。プロセスチーズー個には、なんとイワシー匹分のカルシウムが含まれているのです。また、スライスチーズ1枚で1日に必要なカルシウムの5分の1がとれます。
 さらに、チーズに含まれているカルシウムは、非常に吸収がよいということがわかっています。私たちの体に実際に吸収されるカルシウムの割合は、食品によって違います。吸収率は、牛乳やヨーグルトのような乳製品が高く、その中でもチーズの吸収率は50%と、圧倒的に高いのです。この吸収率をイワシに換算すると、チーズ1個分で11匹分のイワシに相当するといわれています。
 この秘密は、チーズに含まれている「カゼインホスホペプチド」という成分にあります。カゼインホスホヘプチドは、カルシウムを運搬し、後押しをすることによって吸収の手助けをするのです。
 チーズは、少量食べるだけで大量のカルシウムが摂取できるので、成長期の子供や高齢者といったカルシウムが必要な人に最適な栄養源といえます。

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